【総世寺 佛さま4号(平成26年・春彼岸)】

      余寒は去りませんが、それでも昼のひざしに裏山のチンチョウゲが可憐な花をつけました。
    ヤナギの糸は芽ぶき、泰山木やサルスベリ、サザンカなどが一斎に生色をとりもどしたようです。
    天地無私、春また返るで、今にうれしい花便りがきかれることでしょう。
    檀信徒の皆さまには、おかわりなくお過ごしのことと思います。
     わたしのからだが
     無数の微塵の集合体ならば
     わたしが死ぬと
     その微塵は千々に散らばり
     世界のそこ かしこに
     ひろがっていくだろう

     やがて微塵は
     蝶や鷲、楢や檪の一部となり
     あるいは
     風に運ばれ 空に舞うだろう
     (ある小説誌よりの抜粋)
     私達の身体は、数えきれない程の原子でできています。生きているということは、原子が結び合っているということであり、学問的、理論的に言うと、原子がほどける時が、即ち死ぬ時だといえるのでしょう。
    いっとき、〝千の風になって〟という歌が流行し、多くの人々がくちづさみ、「散骨でいいワ」「お墓はいらないワ」といった風潮を助長させたような気がします。
    しかし原子レベルにおける転生というものもあるのかもしれませんが、私は「あなただけは、千の風にならないで、お墓参りする私を待っていてほしい」と、最 愛の人々の死に際しては、心から思います。


     春のお彼岸 ― 小さな花束を抱え、バックにお線香を入れて、人々はお寺に来られます。桜や椿が咲き、麗らかな陽気の 中で、多忙な日々のため、忘れがちになるご先祖さまに、せめて花、線香、浄水をお墓に手向けたい、感謝して、冥福を祈りたいとの思いが、満ち満ちる日本の風習を尊く、ありがたく思うのは私だけでしょうか。

    ご先祖とのつながり
     結婚して、四十五年が経とうとしています。その間、五人の娘達が次々と産まれ、あっという間に四人の娘達は結婚し、今では三人の孫達がいます。 子供達の成長が、いつのまにか茶の間の話題を独占した頃、
    「いやだョー、この子は。おじいちゃんの頭のかっこうにそっくりだョ」とか、「この娘は、おばあちゃんの小さい頃によ く似ているよ」とか、「この娘が辛党なのは、ひいじいちゃん、じいちゃんの酒のみの性質を受け継いだんだネ」とかいうこと が、話のタネによくなりました。
    そういう言葉を耳にするたびに、ご先祖とその子孫のつながりを思ったものでした。
      私達の顔や身体の特徴はもとより、性質や天分まで、生まれながらのものは、みな先祖の遺伝によるものであります。親である私が、もの静かな、考え深い子に育てたい願っていても、その言動に、自分のがさつさやあき性、早とちりの性などが、そっくりそのまま受け継がれていることに、思わずハッとしたりしたものでした。





    私達の生命のもとは、一代や二代のものでなく、それこそ遠い先祖から受け継がれてきた生命であることが、こんなことからも わかります。だからこそ、私達も又、努力を積み重ねて立派な人類として進歩することを、お誓いせずにはおられないわけです。
     互いに立派な人を選び合って成された結婚から、更によい子孫を産み育てる努力を昔から重ねている人類。
    親よりも、先祖よりも子孫に立派になってもらいたいという願い、それはいわずもがな、親や先祖の愛であります。
     普段は忙しく働いている私達も、春秋二回のお彼岸、お盆そして新しい年を迎えた日、一年のしめくくりの日と・・・その愛に こたえる為にも、先祖が信仰し、先祖がまつられている菩提寺に、お参りすることを義務をするのではなく、自然の心として受 けとめていきたいものであります。




















    一口伝導板
    ○成仏とは 仏になりきることである
     学生は 学生らしく
     おばあちゃんは おばあちゃんらしく
     お嫁さんは お嫁さんらしく
     「らしく」生きたいものだ

    ○仏を思う心をなくすまい
     おのれを制する力をもとう
     真実に生きる道を求めて
     仏陀の光を仰ごう

    ○ありがとう 感謝の心が
     灯をともす




















    お寺から

    ○屋根替え寄付のお願い
      ここ数年末、檀信徒の集いがあるたびに、本堂の屋根が雨漏りしていることが話題になっておりました。
     皆さんに一律の寄付をお願いするのではなく、無理のないところで、一口千円からの御寄付をおねがいしています。
    年忌法要やご参拝の折など、お心がおありでしたら、寄付帳と志納袋をお寺に用意してありますので、御喜捨下さい。
    年四回(春彼岸・盆・秋彼岸・暮及正月)発行の、この〝佛さま〟の暮・正月号にてその年、集計をして、皆様に御報告するつもりでいます。


    ○お寺の庭づくり ― お楽しみに!―
    竹やぶにゴミを投棄されて、困っていました。
    そこで土手を造って、竹林を保存しながら庭づくりをし、自然を楽しめるようにしたいと思っています。
    少しづつ、皆さんのお寺が、お寺参りが楽しみになる環境づくりをしていきたいと思っています。












     平成二十六年 年回表
    一  周 忌 平成二十五年
    三  回 忌 平成二十四年
    七  回 忌 平成二十 年
    十三 回 忌 平成十四 年
    十七 回 忌 平成十  年
    二十三回 忌 平成四  年
    二十七回 忌 昭和六十三年
    三十三回 忌 昭和五十七年
    五十 回 忌 昭和四十 年
    百  回 忌 大正四  年



       彼岸御詠歌(香華)
    親も子も仏の道に変わりなし
         生きて彼岸を迎うしあわせ 迎うしあわせ